評価者が陥り易い評価エラー6つ

要注意!評価者が陥りやすい評価エラー主な6つをまとめました


 

前回は評価フィードバック面談の流れを概観しました。社員それぞれの想いが絡む人事評価で最も求められるのは「納得感」ある評価です。そして、この「納得感」を各社員が感じられるための重要な要因として、各上司により公平な評価がなされることが上げられます。しかしながら、評価する側の上司も人の子。評価にあたって、評価エラーに通じる様々な心理的効果を受け易いのもまた事実です。そこで、今回は、評価者が陥り易い評価エラーを6つ以下にまとめます。評価する側の上司こそが、こうした心理的効果があることを踏まえた上で、色眼鏡をはずして客観的に部下の評価を実施するよう努めることが重要です。

【1】 ハロー効果 「1つの良い面につられて全て良く評価しがち・・・」

ハロー(halo)は英語で「後光」を意味します。強い後光がさすと、眩しさに目がくらんで、光の前にあるものがよく見えなくなることがあります。これにちなんで、人事評価の際、その人材の優れた(劣った)一面に影響され、他の面についても同様に高く(低く)評価してしまう傾向があります。

(例1)難関の有名大学卒!⇒学力だけでなく、ビジネスパーソンとしても優秀!と思い込んでしまう。
(例2)英語堪能!⇒国際的に通用するレベルの業務能力を備えた人材!だと思い込んでしまう。

【2】 中心化傾向・極端化傾向 「当り障りのない無難な評価になりがち・・・」

無難な評価で済ませることにより、評価結果が中間値に集中し、人材の特徴や優劣をはっきり把握できなくなる傾向があります。(逆に、中間値に集中しないように気を使うあまり、極端に差のある評価をしてしまうこともあります。)

(例1)「極端な評価をしてしまっては部下の反感を買うかも…。」⇒とりあえず評価B!
(例2)「よくわらかないから、とりあえず 中くらいの評価にしておこう…。」⇒とりあえず評価B!

【3】 期末効果 「評価直前の出来事に目を奪われがち・・・」

評価を行う直前の出来事(失敗や成功等)が強烈な印象として残ってしまい、全体の評価に影響しがちな傾向があります。

(例1)つい最近の大失敗!⇒過去の成功事例を無視してマイナス評価してしまう。
(例2)つい最近の大きな成果!⇒過去の失敗事例を無視してプラス評価してしまう。

【4】 寛大化傾向・厳格化傾向 「部下の手前、甘い評価になりがち・・・」

寛大化傾向は、全体的に甘い評価をしてしまう傾向のこと。部下によく思われたいという気持ちが強い場合や、部下の仕事をしっかり把握していない場合いに起こりがちな現象です。厳格化傾向は、この逆で、全体的に厳しい評価に偏る傾向のこと。高い能力を持つ評価者が自分自身を評価基準としてしまう場合に起こりやすい現象です。

(例1)部下によく思われたい!⇒甘い評価をしてしまう。
(例2)自分の若い頃は、このくらいやって当然だった!⇒その部下の職務役割では求められていないにも関わらず、厳しい評価をしてしまう。

【5】 対比誤差 「自分の得意分野は厳しく、苦手分野は甘くなりがち・・・」

対比誤差とは、評価者が自分の能力、特性と反対の方向に評価してしまうこと。評価者自身と比較し、自分の得手の事項については厳しく、不得手な事項については甘くみてしまう、あるいは同程度の人物と比較して評価してしまう現象です。

(例1)コミュニケーション能力の高い評価者が部下のコミュニケーション能力を実態よりも低く評価する。
(例2)論理的思考能力の低い評価者が部下の論理的思考能力を実際以上に高く評価する。

【6】 論理誤差 「事実を見ずに、論理だけで評価しがち・・・」

論理誤差とは、事実を確認しないで、1つのことから関連付けて推論で評価してしまうこと。

(例1)高学歴!⇒職務遂行能力も高い!と思い込んでしまう。
(例2)中退している!⇒仕事も途中で投げ出す!と思い込んでしまう。